[人は日々]
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伝統的な螺鈿の技法を使って現代の都市の眺望を表現した漆芸作品が代表的です。
ここでは過去の代表作から、特にストライプ(縞模様)が印象的な作品をピックアップしました。
[プロフィール]
1954年 香川県生まれ
1975年 漆芸家佐々木英に師事
1976年 聖心女子大学哲学科卒業
1984年 日本伝統工芸展初入選、作家活動に入る
1987年 第4回日本伝統漆芸展日本工芸会賞受賞
1988年 第28回日本伝統工芸新作展奨励賞受賞
1995年 Japanese Studio Crafts展(ヴィクトリア&アルバート博物館・ロンドン)
2001年 個展「彩切貝の系譜」(本間美術館・酒井市)
2003年 文化庁新進芸術家研修生V&A博物館(ロンドン)客員研究員として1年間ヨーロッパに滞在
2008年 第25回日本伝統漆芸展MOA美術館賞受賞
2011年 第51回東日本伝統工芸展朝日新聞社賞受賞
2016年 第33回日本伝統漆芸展奨励賞受賞
現在、日本工芸会正会員、日本文化財漆協会理事、NPO法人「壱木呂の会」副理事長
[論評](冊子「人は日々」より)
ここ数年の三好さんの創作には目を見張るものがある。一種の透明感というか、それこそ間合いの感覚と呼び得るものが、実感されてくるのである。そして目に見えるモチーフ的なものとしては、線状の貝や金で構成された縞模様が浮上してきている。
三十数年にわたる日々の作業の積み重ねというものが、わざを磨き感性を磨いていって彼女の感性的土台をなす音楽性を研ぎ出してきているのである。いよいよそのことに向き合っていくべきところに行き着きつつあるということなのだろう。工芸という〝ものの美〟の世界にリズムを持ち込むという、現代の工芸創作にほとんど見かけることがなくなったわざのレベルに挑戦していく資格を、三好さんは持っていると筆者は思う。